他院で「抜歯」と言われ不安になっていませんか?
「この歯は抜歯しかありません。」
歯科医院でこのように言われると、多くの方が大きなショックを受けます。
「本当に抜歯しか方法はないの?」
「できれば自分の歯を残したい。」
「他に治療方法はないのだろうか。」
このような不安を抱えて、当院へセカンドオピニオンをご希望される患者さんは少なくありません。
結論からお伝えします。
「抜歯しかない」と言われた歯でも、原因によっては保存できる可能性があります。
一方で、無理に歯を残すことで周囲の歯や骨に悪影響を及ぼし、結果的に治療が難しくなるケースもあります。
大切なのは…
「歯を残すこと」ではなく、「長く機能する歯として残せるかどうか」
を正確に診断することです。
当院では、できるだけ歯を残すことを大切にしていますが、無理に保存することはおすすめしていません。
十分な検査を行い、患者さんにとって最善と思われる治療方法をご提案しています。
この記事では。
- なぜ歯科医院によって診断が変わることがあるのか
- 歯を残せる可能性があるケース
- 抜歯が必要となるケース
- セカンドオピニオンを受けるメリット
について、歯科医師が分かりやすく解説します。
なぜ歯科医院によって診断が違うことがあるの?
「A歯科では抜歯と言われたのに、別の歯科医院では残せると言われた。」
このようなケースは珍しくありません。
その理由は、歯科医師によって診断の基準や得意とする治療、設備が異なるためです。
例えば、
- CT撮影まで行って診断しているか
- 拡大視野で細かく確認しているか
- 精密根管治療に対応しているか
- 歯周組織再生療法を行っているか
- 歯を保存する治療を積極的に行っているか
などによって、治療方針が変わることがあります。
また、通常のレントゲンでは分からないことが、CT撮影によって初めて確認できるケースもあります。
例えば、
- 歯根の破折
- 根の先の病変の広がり
- 骨の吸収状態
- 歯周病の進行状態
などは、CTによってより詳しく診断できることがあります。
もちろん、「どちらの診断が正しい」ということではありません。
大切なのは…
十分な検査を行い、ご自身が納得したうえで治療方法を選択することです。
「抜歯」と言われたら、すぐに抜歯した方がいい?
結論として、多くの場合は一度落ち着いて相談する時間があります。
もちろん、
- 強い腫れを繰り返している
- 歯根が大きく割れている
- 痛みが非常に強い
- 周囲の歯へ悪影響を及ぼしている
このような場合には、早めの治療が必要です。
一方で、抜歯を急ぐ必要がないケースも少なくありません。
「本当に保存できないのか」
「他に治療方法はないのか」
を確認するために、セカンドオピニオンを受けることも一つの選択肢です。
歯を残せる可能性があるケース
① 再根管治療で改善が期待できる場合
以前に神経の治療(根管治療)を受けた歯でも、感染が残っている場合には、精密な再根管治療によって改善する可能性があります。

② 歯周病でも再生療法が適応となる場合
骨の減り方によっては、歯周組織再生療法によって歯を支える組織の回復が期待できることがあります。

③ 深い虫歯でも神経を残せる場合
炎症の状態によっては、歯髄温存療法(VPT)が適応となり、神経を残せる可能性があります。
▶ 詳しくは「歯髄温存療法(VPT)」の記事をご覧ください。

④ 被せ物や土台をやり直すことで改善する場合
被せ物や土台の適合不良が原因で症状が出ている場合には、やり直すことで保存できることがあります。
抜歯をおすすめするケース
保存が難しく、抜歯をおすすめするケースもあります。
例えば…
- 歯根が大きく破折している
- 歯を支える骨が著しく失われている
- 虫歯が歯ぐきの深い位置まで進行している
- 保存しても長期的な予後が期待できない
このような場合には、無理に歯を残すことが、かえって周囲の歯や骨に悪影響を及ぼすことがあります。
当院では、「残すこと」が目的ではなく、「患者さんにとって最善の選択」をご提案しています。
当院のセカンドオピニオンで大切にしていること
まずは現在の状態を詳しく検査し、
- 保存できる可能性
- 保存する場合のメリット・デメリット
- 抜歯をおすすめする理由
を丁寧にご説明します。
そのうえで、患者さんご自身に治療方法を選択していただいています。
よくあるご質問
Q1. 他院で抜歯と言われました。本当に残せる可能性はありますか?
可能性があるケースもありますが、すべての歯が保存できるわけではありません。検査を行い、総合的に判断します。
Q2. セカンドオピニオンだけでも受診できますか?
はい。現在通院中の歯科医院を変更する必要はありません。
Q3. 必ず歯を残す治療になりますか?
いいえ。保存が難しい場合には、その理由も丁寧にご説明し、抜歯をご提案することもあります。
Q4. CT撮影は必要ですか?
症例によりますが、通常のレントゲンだけでは分からない情報が得られるため、より正確な診断につながることがあります。
Q5. 他院で治療中でも相談できますか?
もちろん可能です。現在の治療状況も含めて拝見し、ご説明いたします。
Q6.セカンドオピニオンを受ける際に、持ち物は必要ですか?
特別にご用意いただくものはありません。
ただし、現在お持ちのレントゲン写真やCTデータ、紹介状、治療内容がわかる資料などがありましたら、ぜひご持参ください。
これまでの経過や治療内容を詳しく把握できるため、より正確な診断やご説明につながります。
資料がなくてもセカンドオピニオンは受けていただけますので、お気軽にご相談ください。
Q7.セカンドオピニオンを受けて、かかりつけ医に気まずい、失礼にならないのか?
担当医の機嫌より大切なことは、ご自分の身体です。大切な歯を守りたいなど別の医師に情報を得たいという気持ちは当たり前のことです。患者さんのことを第一に考える医師ならば、必ず理解してくれます。
Q8.費用はいくらかかるのか?
おおよそ3,000〜5,000円が初回費用となります。 歯の状態により、追加検査するなど多少変動はあります。
Q9. セカンドオピニオンが必要と言われた歯は、すぐに治療方針を決めなければいけませんか?
状況によって異なりますが、多くの場合、その日のうちや数日以内に結論を出さなければならないわけではありません。
大切なのは、ご自身が十分に納得したうえで治療方針を決めることです。
「かかりつけの先生にもう一度相談したい」「別の歯科医院でも意見を聞いてみたい」「一度家に帰って家族と相談してから決めたい」と思われる方も多くいらっしゃいます。
そのようなお気持ちは、ごく自然なことです。
もちろん、感染が急速に進行している場合や強い痛み・腫れがある場合など、早めの治療が必要なケースもあります。
そのため、治療を先延ばしにしすぎることはおすすめできません。
当院では、歯の状態や緊急性をしっかりご説明したうえで、患者さまが納得して治療を選択できるようサポートしています。
「急ぎつつ、焦らず、納得してから進む。」
そのバランスを大切にしながら、後悔のない選択をしていただければと考えています。
症例紹介
症例①
治療前

治療後

| 主訴 | 上の前歯がよく腫れる |
|---|---|
| 治療期間 | 1~2ヶ月 |
| 治療費 | ¥77,000(税込) |
| 治療内容 | 歯周再生療法にて、歯周病で失った骨を再生しました。 |
| 治療のリスク | 100%成功するものではなく、適応出来ないケースもあります。 |
症例②
治療前

治療後

| 主訴 | 歯ぐきの腫れ |
|---|---|
| 治療期間 | 1〜3回 |
| 治療費 | 保険適応 |
| 治療内容 | 根管内の感染を除去し、薬剤で密封する治療を行いました。 |
| 治療のリスク | 再感染する可能性があります。 |
症例③
治療前


治療後

| 主訴 | 歯が折れてしまった |
|---|---|
| 治療期間 | 1〜3ヶ月 |
| 治療費 | ¥185,000(税込) |
| 治療内容 | 歯ぐきの下まで進行した歯牙破折に対して、矯正的挺出(エクストルージョン)を行い、歯を少し引き上げてから被せ物で修復しました。 |
| 治療のリスク | 歯の状態によっては十分に歯を保存できない場合があります。 |
まとめ
「抜歯しかない」と言われても、歯の状態によっては保存できる可能性があります。
しかし、すべての歯を残せるわけではありません。
大切なのは、十分な検査と正確な診査・診断を行い、患者さんにとって最善の治療方法を選択することです。
他院で抜歯を勧められ、不安や疑問をお持ちの方は、一人で悩まずお気軽にご相談ください。
現在のお口の状態を詳しく確認し、歯を残せる可能性も含めて、分かりやすく丁寧にご説明いたします。
藤が丘スマイル歯科ご紹介
藤が丘スマイル歯科
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当院では、患者様の大切な歯をできるだけ残すことを目指し、最新機器と丁寧なカウンセリングで安心して通える歯科医療を提供しています。
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✍執筆者情報
金子賢哉(かねこ けんや)歯科医師
藤が丘スマイル歯科 院長
日本歯周病学会 会員
日本接着歯学会 会員
日本小児口腔発達学会 会員
日本口育協会 口育士資格
日本歯科大学 卒業
※本記事は歯科医師である筆者の臨床経験および文献に基づき作成しています。