歯間ブラシとデンタルフロス、どちらが効果的?
エビデンスをもとに、“プラーク除去”“歯ぐきの健康”の観点から歯科医が徹底比較・使い分け術を解説します。
1. 歯間ケアの重要性
- 歯ブラシだけでは40%以上の歯面(歯間など)は磨けず、虫歯や歯周病のリスクが高まります 。
- 歯周病の原因は“プラーク”と“炎症”。日々の歯間ケアが重要です。
2. 歯間ブラシとは?特徴と効果
特徴と種類
ワイヤー+ブラシ
「Y型」などホルダー型
ゴムやシリコン型
など様々な形態がございます。
エビデンス
- 6週間でプラーク指標やポケットの深さが改善(PMID: 9706852)
- メタレビューではプラーク減少と出血減少が統計的に優れる
- システム的レビューでは「歯間ブラシはフロスより効果的」と総括 (PMID:37905279)
- 口内微生物の改善も確認された臨床試験あり
向いている人
- 歯間が広い方、ブリッジ装着者、根深いプラークが気になる方。
3. デンタルフロスとは?特徴と効果
特徴
- ナイロンやPTFE製で狭い隙間にも入りやすい。
- ワックス・テープタイプなど種類が豊富
エビデンス
- フロス単独ではプラーク除去効果が弱く、メタレビューでも限定的
- しかし、フロスは歯肉縁下(歯茎の中)3.5mmまでプラーク除去可
向いている人
- 歯並びがきれい・隙間が狭い方、歯周ポケットが深い方。
4. 使い分けと併用のすすめ
歯間が広い、炎症がある→歯間ブラシ
理由:プラーク、出血改善にエビデンス的にも有効
歯間が狭い→デンタルフロス
理由:狭い隙間でも入る
どちらも混在している→併用
理由:全体をカバーする
5.フロス、歯間ブラシは歯ブラシより前?後?
結論!歯間ブラシorフロス → 歯ブラシ!
理由ついては
- フロスで歯間のバイオフィルム・汚れを先に緩めることで、歯ブラシがそのあとに効果的に取り除ける。
- フッ素歯磨き剤が歯間にも拡散しやすくなる。
*プレスリリース(AAP):“Flossing before brushing may reduce dental plaque and help maximize the benefits of cavity‑fighting fluoride.”
6. 正しい使用法と注意点
- 歯間ブラシ:サイズを歯科で確認。歯肉に負担をかけないよう、やさしく滑らせる。
- フロス:C字を描いて優しく歯茎の中まで滑らせる。乱暴に扱うと歯肉退縮の原因に
- 順番:フロス→歯ブラシ→フッ素入り歯磨き粉が理想の順序。
7. FAQ(よくある質問)
Q1. 毎日両方使うべき?
→ 両方使えるなら併用が最も効果的。歯間の場所によって使い分けを。
Q2. 毎日じゃなくても大丈夫?
→ 最低でも1日1回。フロス・ブラシともに“継続”がカギです。
Q3. 歯肉が痛く、出血するけどどうする?
→ 無理せずやわらかいものを選び、徐々に慣らして。出血が続く場合は受診を。
Q4. 子どもにも必要?
→ 隙間によるので個別対応。狭ければフロス、小さくて広いなら子用ブラシも。
8. まとめ
- エビデンス重視で科学的に「フロスわり歯間ブラシの方がプラーク・出血改善に有効」
- フロスも狭いところや歯周ポケットが深い人に有効。
- 併用がおすすめで、全体的な口腔衛生を強化できる
- 歯間ブラシ、フロス→歯ブラシが効果的!
いつも最後まで見ていただきありがとうございます!
藤が丘スマイル歯科ご紹介
藤が丘スマイル歯科
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✍執筆者情報
金子賢哉(かねこ けんや)歯科医師
藤が丘スマイル歯科 院長
日本歯周病学会 会員
日本保存学会 会員
日本歯科大学 卒業
※本記事は歯科医師の監修のもと、最新の臨床研究と技術に基づいて執筆しています。