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保険適用で受けられる歯周再生療法

今回のテーマは。

” 歯周再生療法”

についてお伝えします。

歯周再生療法が保険適用で受けられる?リグロスによる治療の効果や費用、デメリットまで歯科医師がわかりやすく解説します。

 

「歯周病でグラグラしている歯を、なんとか残せないだろうか?」

そんな悩みをお持ちの方に朗報です。

近年、「リグロス」という再生医療製剤を用いた歯周再生療法が保険適用となり、これまで高額だった治療がぐっと身近になりました。

本記事では、リグロスによる歯周再生療法について、歯科医師の専門的視点から以下の内容をわかりやすくお伝えします。

  • 歯周病とは?
  • 歯周再生療法とは?
  • リグロスとは?
  • リグロスのメリット・デメリット
  • 成功率について
  • リグロスとエムドゲインとの比較
  • こんな方へおすすめ
  • 当院での治療の特徴
  • まとめ

 

歯周病とは?

歯周病とは、歯ぐきや歯を支える骨(歯槽骨)が細菌の感染によって壊されていく病気です。初期は「歯ぐきが腫れる・血が出る」などの軽い症状ですが、進行すると歯がグラグラし、最終的には抜けてしまうこともある怖い病気です。

日本人の30代以上の約8割が何らかの歯周病にかかっているとされ、放置すると全身の健康にも悪影響を及ぼすことがわかっています。

Screenshot

歯周再生療法とは?

歯周再生療法は、歯周病で失われた骨や組織を、もう一度再生させることを目指す治療法です。

従来は「一度失った歯槽骨は戻らない」と言われていましたが、最近ではリグロスという再生薬剤の登場により、保険診療での再生治療が可能になりました。

この治療によって、「抜くしかないかも…」と言われた歯をもう一度、残すチャンスが生まれるのです。

 

詳しく見たい方は

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リグロスとは?

日本生まれの歯周組織再生材

リグロス(一般名:トラフェルミン)は、FGF-2(塩基性線維芽細胞増殖因子)を主成分とする歯周組織再生材です。大阪大学を中心とした日本の研究チームによって開発され、2016年に世界初の保険収載された再生療法材となりました 。

この薬剤は、歯周病によって失われた歯槽骨や歯根膜、セメント質などの再生を促進する働きがあり、歯を残したい方にとって希望の治療法となっています。

メリット

リグロスが選ばれる4つの理由

1.保険診療で受けられる

これまで再生療法は自費診療で10万円以上かかるケースもありましたが、リグロスは保険適用により、1〜2万円程度(3割負担)で治療可能です。

2.手術の侵襲が少ない

GTR法(メンブレンを使う手術)に比べて術式がシンプルで、術後の腫れや不快感が軽減されることが多いです。

3.国産のエビデンスに基づく製剤

リグロスは国内の臨床試験で有効性と安全性が確認されており、信頼性の高い治療法です。

4.歯の延命につながる

重度の歯周病で抜歯の選択肢しかなかった方でも、歯を残せる可能性があるのが最大の魅力です。

デメリット・注意点

万能ではないことも知っておきましょう。

1.骨補填剤が使えない

リグロスは単独で使用することが保険診療のルールで、骨補填材との併用は認められていません。そのため、大きな骨欠損では再生量が限られるケースもあります。

*保険外の場合では可能です。

2.全てのケースに適応できるわけではない

根分岐部病変や重度の動揺歯には適応できないこともあります。適応症の見極めが重要です。

3.喫煙や糖尿病などで成功率が下がる

全身状態や生活習慣によって、再生がうまくいかないリスクもあるため、治療前の評価と患者さんの協力が欠かせません。

成功率と再生効果

実際の臨床では、リグロスを適切に使用した場合の成功率は70〜90%程度とされ、

・ポケットの浅化(3mm以内)
・骨の水平的再生
・歯の動揺度の改善

といった治療効果が期待できます。

ただし、根分岐部や重度の垂直性欠損には効果が限定的なこともあります。

 

リグロスとエムドゲインについて

歯周再生療法に使われる代表的な薬剤には、「リグロス」「エムドゲイン」の2種類があります。

それぞれに特徴や適応症、費用の違いがあるため、どちらが良いかは患者さんの症状や希望に応じて選ぶことが大切です。

【リグロス(FGF-2製剤)】

日本で開発され、保険適用されている再生療法材
主成分:FGF-2(線維芽細胞増殖因子)
保険診療で費用が抑えられる(1〜2万円程度)保険診療では骨補填材と併用できない(=大きな欠損にはやや不向き)

【エムドゲイン(エナメルマトリックス誘導体)】

スウェーデンで開発された自費診療の再生材料
主成分:ブタ歯胚由来のタンパク質
自由診療のため骨補填材も使用可能
費用は10万〜15万円程度が目安

 

ポイント

リグロス

エムドゲイン

保険適用

(あり)

×(自費)

再生能力

 ◯

費用

12万円(保険3割負担)

1015万円(自費)

骨補填材併用

保険診療内では不可

適応症の広さ

保険内だと

やや限定的

幅広い

どらちも歯周再生療法には適応となり

材料として素晴らしいものです。

しかし、リグロスは保険適応内ですと骨補填材を入れることが出来ないため歯周病がかなり進んでいるケースには向いていません。

リグロスでもエムドゲインでも骨補填材を使用できるのであれば、どちらも予後や治癒はいいと感じています。

こんな方におすすめ

  • 歯周病で抜歯を勧められたが歯を残したい
  • 費用負担が少ない範囲で先進的な治療を受けたい
  • 定期的にメンテナンスを受ける意欲がある

当院で行う歯周再生療法のメリット

リグロスによる歯周再生療法は、適応症の見極めと精密な手術技術が求められる高度な歯周外科治療です。そのため、どこで治療を受けるかが成功のカギを握ります。

 

当院では以下のような強みがあります。

 

1. JIADSで学んだ世界水準の技術と知識

当院の歯科医師は、JIADS(The Japan Institute for Advanced Dental Studies)という、世界的にも認知されているスタディーグループで、専門的な歯周外科・インプラント治療・再生療法の技術を習得しています。

JIADSは、歯周再生療法の最先端知識や術式を国際的に発信する教育機関であり、その内容はアメリカやヨーロッパの歯周病専門医レベルにも準じています。

この知識と技術をもとに、リグロスを用いた再生療法を適切な症例選択・確実な術式で提供できるのが、当院の大きな強みです。

 

2. 一人ひとりの症例に合わせた丁寧な診査・診断

リグロスは万能ではなく、骨欠損の形状や深さ、生活習慣によって治療成績が左右されます。

当院では、事前に歯周精密検査とレントゲン、必要に応じてCTを用いた評価を行い、「本当に再生療法が適応できるのか」を明確に判断します。

そのうえで、必要なスケーリング・SRP・メンテナンスプランまで含めて、中長期的に歯を守る治療計画を立てています。

 

3. 術後フォローとメンテナンスの徹底

再生療法は、手術そのものよりも術後の管理が成功を左右するとも言われています。

・専任の歯科衛生士による定期的なメンテナンス
・術後の歯周ポケットの変化モニタリング
・ライフスタイルに応じたリスク評価と指導

を行い、治療後も長く歯を維持できる環境づくりに力を入れています。

 

まとめ

リグロスは、歯を守る新たな選択肢

リグロスを用いた歯周再生療法は、「高額」「一部の人だけの治療」という従来のイメージを覆し、誰もが受けられる“歯を守る選択肢”となりました。

もちろん、すべてのケースに適応できるわけではありませんが、歯を残したいと願う方にとっては大きな一歩となる治療法です。

当院では、患者さんのお口の状態を丁寧に診断したうえで、最適な治療法をご提案しています。歯周病が進行する前に、ぜひ一度ご相談ください。

いつも最後まで見ていただきありがとうございます!

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藤が丘スマイル歯科

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