「歯医者の麻酔は痛いから苦手…」
そんな理由で通院をためらっていませんか?
実は特別な機械や鎮静法を使わなくても、歯科麻酔は工夫次第で痛みを最小限にできます。
今回は、機器に頼らずにできる「痛みのない麻酔」の方法を、エビデンスや専門的な知見を交えながらご紹介します。
なぜ麻酔は痛いと感じるのか?
麻酔注射の痛みにはいくつかの要因があります。
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針を刺す瞬間の刺激
粘膜に細い針を通す時の「チクッ」とした感覚
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薬液注入のスピードと圧力
急に注入すると組織が膨らみ痛みや圧迫感が出ます
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不安や緊張
精神的な緊張が痛みを強めることもあります。
つまり、麻酔そのものが「必ず痛い」わけではなく、方法次第で大きく変わるのです。
痛みを減らす工夫
1. 表面麻酔をしっかり活用
針を刺す前に歯ぐきに表面麻酔薬(ジェルや液体)を塗布しておくと、刺入時の刺激が和らぎます。小児から成人まで幅広く有効です。
2. 超極細針の使用
「33G」などの極細の注射針を用いることで、刺入時の痛みは大幅に軽減されます。針は細ければ細いほど痛みが少なくなることが研究でも示されています。
3. 注入速度をゆっくりコントロール
電動麻酔器がなくても、手でゆっくりと薬を注入することで痛みを和らげられます。急がず一定のリズムで行うことが大切です。
4. 粘膜の緊張を和らげる
針を刺す部位の粘膜を軽く伸ばしたり圧迫したりすると、痛みを感じにくくなります。
5. 声かけによる安心感
患者さんが緊張していると痛みを強く感じやすいものです。
「今から表面麻酔をしますね」「もうすぐ終わりますよ」といった声かけで、リラックス効果が得られます。
エビデンスから見た「痛みの少ない麻酔」
日本歯科麻酔学会のガイドラインでは、歯科治療中の偶発症(血管迷走神経反射=気分不良や失神など)への注意が示されています 。
これは「麻酔は安全に行えばリスクを最小限にできる」という科学的裏付けであり、特別な機械がなくても丁寧な手技が最も重要であることを示しています。
また、複数の臨床研究でも「表面麻酔+極細針+ゆっくり注入」の組み合わせが痛みの軽減に有効と報告されています。
患者さん自身ができる工夫
麻酔をより快適に受けるために、患者さんにもできることがあります。
- 前日は十分な睡眠をとり、体調を整える
- 診療中は深呼吸して体の力を抜く
- 「麻酔が不安」と率直に伝えることで、歯科医がさらに丁寧に配慮できます
患者さんからいただく嬉しい反応
当院では、できるだけ痛みの少ない麻酔を心がけています。
実際に治療を受けられた患者さんからは、次のような感想をいただくことがあります。
- 「いつ麻酔をしたのか分からなかった」
- 「いまは針で麻酔しないんですか?」
(※実際には細い針を使用しています)
- 「麻酔がこんなにも痛くないのは初めてです」
これらはあくまで患者さんの一例ですが、私たちが大切にしている「表面麻酔の活用」「細い針の使用」「ゆっくりとした注入」「安心していただける声かけ」などの工夫が、安心感につながっているのだと思います。
まとめ
痛みのない麻酔は、必ずしも高価な機械や鎮静法に頼る必要はありません。
表面麻酔・極細針・ゆっくり注入・声かけといったシンプルな工夫で、麻酔の痛みは十分に抑えられます。
「痛いから歯医者に行きたくない」と感じている方も、安心して治療を受けられる環境が整っています。
不安な時はぜひ遠慮なく相談してください。
藤が丘スマイル歯科ご紹介
藤が丘スマイル歯科
横浜市青葉区藤が丘2丁目4-7 M’s building3階
田園都市線「藤が丘駅」から徒歩1分
当院では、患者様の大切な歯をできるだけ残すことを目指し、最新機器と丁寧なカウンセリングで安心して通える歯科医療を提供しています。
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✍執筆者情報
金子賢哉(かねこ けんや)歯科医師
藤が丘スマイル歯科 院長
日本歯周病学会 会員
日本保存学会 会員
日本歯科大学 卒業
※本記事は歯科医師の監修のもと、最新の臨床研究と技術に基づいて執筆しています。